秋の肌荒れは「日替わりスキンケア」で!

秋の肌荒れ対策、間違っていませんか?
― 季節の変わり目に肌状態が悪化する4つの理由と対処法 ―

「夏を乗り越えたと思ったら、また肌が荒れてきた…」
そんな経験、ありませんか? 特にアトピー性皮膚炎をお持ちの方は、秋の気配を感じる頃から肌のかゆみや赤みがぶり返すことがあります。実はこれ、季節の変わり目特有の4つの要因が関係している可能性があるんです。

この記事では、秋に肌荒れやアトピーが悪化する理由と、それに対する具体的なスキンケア・生活習慣のポイントを、わかりやすくご紹介します。

なぜ秋に肌荒れが増えるの? 4つの要因とは

① 花粉(ヨモギ・ブタクサなど)

春のスギ・ヒノキほど知られてはいませんが、秋にも花粉は飛んでいます。特に、ヨモギやブタクサなどの雑草系の花粉は、敏感肌やアトピー肌の方にとって刺激となり、バリア機能の低下 → 肌荒れ・かゆみという流れを引き起こしやすくなります。

② 気温差

朝晩と日中の寒暖差が激しくなるのが秋。肌はこの急激な温度変化に弱く、バリア機能が一時的に不安定になることで、乾燥や炎症が起こりやすくなります。

③ 湿度の変化

夏のジメジメから一転、秋は日によってジメジメしたり、乾燥したりと湿度が大きく変動します。この不安定な湿度も、肌のバリア機能を崩しやすく、乾燥肌・敏感肌の方には注意が必要です。

④ 紫外線の“油断”

「もう夏じゃないから大丈夫でしょ?」と思いがちですが、秋の紫外線(特にUVA)は冬の3倍近く降り注いでいる日もあります。夏のダメージが残る肌には、秋の紫外線が追い打ちをかける形で炎症や老化を進行させてしまうことも。


秋の肌荒れを防ぐ! 実践したい3つのケア

1|バリア機能を補う保湿ケア

花粉や乾燥、温度差に負けない肌をつくるには、まず角層のバリアを整えることが大切。具体的には以下の3点を意識しましょう。

  • セラミド(EOP・EOSなど):細胞間脂質を補うことで、肌の水分保持力と防御力をアップ
  • NMF(天然保湿因子)となるアミノ酸:セリン・プロリン・ヒスチジンなどが代表的
  • 皮脂に近い油分:スクワランやマカデミアナッツ油、米ぬか油など

特にオイルベースのクリームや日焼け止めは、毛穴から花粉やPM2.5といった異物の侵入を防ぎ、肌の炎症予防に役立つという研究報告もあります。

✅ 朝のスキンケアは「化粧水+オイルベースのクリーム(or UV)」のさっぱり保湿
✅ 夜は「化粧水+乳液+バリアサポート系クリーム」でしっかり守る

2|スキンケアは“天気と気温”で変える

秋は日ごとに気温・湿度が変わるため、同じスキンケアを毎日使うだけでは肌トラブルにつながることも。

  • 暑くて湿度が高い日は、軽めの保湿+紫外線ケア
  • 寒くて乾燥が進む夜は、重ね塗りでしっかり保湿
  • ニキビができやすい方は、アゼライン酸など穏やかな整肌成分も取り入れてみて

朝と夜でスキンケアを変える、「天気予報と相談しながらお手入れを調整する」
——これが秋を乗り切るコツです。

3|“外から帰ったらすぐ落とす”習慣

肌トラブルを引き起こす花粉やPM2.5は、顔や腕に付着したまま放置するのが一番NG。外出後はなるべく早く、以下のようなケアを行いましょう。

  • 帰宅後すぐにぬるま湯で洗顔(汗や花粉を落とす)
  • オイル洗顔+泡のダブル洗顔で、花粉・皮脂・メイクをオフ

紫外線対策は“秋こそ”手を抜かない

夏より紫外線量は減るとはいえ、UVBは冬の3倍以上降り注いでいる日も。バリア機能の最後の砦である「タイトジャンクション」への影響を考えると、秋の紫外線対策は非常に重要です。

  • SPF30/PA+++程度の、肌に優しい日焼け止め
  • オイルベースかつセラミド配合なら、花粉ブロックにも◎
  • ノンケミカル処方でも紫外線吸収剤配合でもOK。自分の肌に合うものを選びましょう

異変を感じたら“我慢しない”が正解

「なんとなくムズムズする」「赤みが出てきたかも」と思った時点で、我慢せず早めに治療を検討すること。

  • 早めの治療
  • 主治医と相談して先制的なケアを始める
  • スキンケアだけで乗り切ろうとしない勇気

こじらせる前の対応こそが、回復を早める鍵です。


おわりに

秋は毎日の変化が大きく、肌にとって、意外と過酷な季節。
でも、肌と環境の変化に敏感になること、そして柔軟に対応することで、毎年繰り返す肌トラブルは確実に減らせます。

この秋は、ぜひ今日ご紹介した対策を意識して、
「今年は肌荒れしなかった!」という実感を手に入れてくださいね。